酒ディプロマ二次試験論述の過去問と対策|200字解答テンプレートと編集部の練習例
この記事を監修
平沼柊哉
酒学道場 代表・J.S.A.正会員
この記事の結論
- SAKE DIPLOMA二次試験の論述は制限時間20分です。2025年実績では3問・各200字以内が出題されました
- 2025年のテーマは「山廃」「GI東京島酒」「常圧蒸留芋焼酎に合わせる料理と飲み方」の3点でした
- 過去問演習は「設問条件の抽出」→「200字以内で自力作成」→「要点との照合」の順で進めます
- 各問200字以内、制限時間20分で書き切る練習を行い、本番では問題用紙の指示を最優先します
- 配点や合格点は非公開ですが、過去に設問別の採点ポイントが公表された実績があります
この記事の対象読者
- SAKE DIPLOMA二次試験の過去の論述出題内容を知りたい方
- 公表済み資料を参考に自力答案を作成し、見直したい方
- 200字以内で論理的にまとめる文章の型と時間配分を身につけたい方
SAKE DIPLOMAの論述試験は、二次試験テイスティング終了後に実施される制限時間20分の記述式試験です。2025年度試験では「山廃」「GI東京島酒」「常圧蒸留芋焼酎のペアリングと飲み方」の3テーマが出題され、各200字以内での記述が求められました。
論述対策を行う際は、まず設問文から「指定された条件(歴史・製法・味わいなど)」を正確に抜き出します。次に各問200字以内で自力で答案を作成し、教本の記述に沿って必須要点が含まれているかを照合する手順が効果的です。各問200字以内で素早く仕上げ、見直しの時間を含めて20分以内に収める練習を重ねます。問題用紙の指示を最優先に確認しましょう。
知識をただ暗記しているだけでは、原稿用紙を前にして手が止まってしまいます。教本の記述を確認しながら、要点を200字に落とし込む手順を一つずつ確認していきましょう。
酒ディプロマの論述試験とは?|形式と採点基準
二次試験は、テイスティング試験(30分)と論述試験(20分)の2部構成で行われます。テイスティング試験が終わると問題用紙と解答用紙が回収され、一息つく間もなく論述試験の用紙が配られます。限られた時間で頭を記述モードへ切り替えなければなりません。
試験形式の概要と時間配分の目安
論述試験の試験時間は20分です。問題数や指定字数は年度によって変更される可能性があるため、当日の問題用紙の指示を最優先で確認します。
| 項目 | 2025年実績 | 練習時の目安 |
|---|---|---|
| 試験時間 | 20分 | 全体で20分(延長なし) |
| 問題数 | 3問 | 2025年実績の3問を目安に演習 |
| 文字数 | 各問200字以内 | 各問200字以内(問題用紙の指示を優先) |
| 解答方式 | 指定の解答用紙への記述式 | 枠内に鉛筆またはシャープペンシルで記入 |
| 1問あたりの時間 | 約6分40秒 | 構成メモに2分、清書に4分、見直しに30秒 |
2025年のように3問出題された場合、1問にかけられる時間は約6分40秒です。問題文を読んでから書き始めるまでに迷っていると、最後の問題を書く時間が足りなくなってしまいます。問題用紙の余白に要点となるキーワードを3〜4個素早く書き出し、全体の骨組みを決めてから一気に清書へ進むリズムを体で覚える必要があります。
文字数は「200字以内」と指定されています。文章が短すぎて100字前後で終わってしまうと、必要な情報が不足しているとみなされるおそれがあります。解答枠の9割程度にあたる180字から200字は必須条件ではなく、指定条件の要素を過不足なく盛り込むための練習上の目安文字数です。
編集部が設定した自己添削の5つの着眼点
日本ソムリエ協会は、2025年度試験後に設問別の「採点ポイント」を公表した実績があります。ただし、各設問の配点や合格基準点は非公開です。協会の最新試験情報はJ.S.A. SAKE DIPLOMA認定試験公式サイトで案内されます(※協会公式サイトで過去に掲載された採点ポイントPDFはリンク切れとなっています。過年度の内容は2025年公表資料の再掲PDF(外部サイト)で確認できます)。
自己採点や答案の見直しを行う際は、編集部が設定した以下の5つの確認項目を基準に自己添削を進めると効果的です(公式の個別基準ではありません)。
- 情報の正確性:公式教本の記述に沿った正しい事実関係が書かれているか。年代、人物名、製法、成分名などの誤認がないかを確認します。
- 論理的な構成:文章の前半と後半で因果関係がつながっているか。「理由」「結果」「背景」の順序が整っており、読み手が違和感なく理解できる構成になっているかが問われます。
- 平易さと客観性:専門用語をただ並べるのではなく、飲食店や酒販店でお客様に説明する場面を想定した平易な表現ができているか。難解な業界用語の羅列は好まれません。
- 必須キーワードの網羅:そのテーマを説明するうえで欠かせない重要語句が答案に含まれているか。自分の見直し時のチェック基準になります。
- 提案の具体性と説得力:料理とのペアリングや飲み方の提案を求められた際、具体的な料理名や提供温度、なぜその組み合わせが合うのかという理論的根拠が示されているか。
知識の量を誇るのではなく、「相手に正しく伝わる文章が書ける実務能力」を測定されているのだと捉えましょう。
出題パターンは主に3つ|設問ごとの特徴と対策
出題内容は公式教本の広範な領域から選ばれますが、問われ方の形式は3つのパターンに集約されます。それぞれのパターンで求められる記述要素をあらかじめ知っておくと、問題文を見た瞬間に書くべき内容を整理できます。

パターン1:用語・定義の解説
日本酒や焼酎の醸造用語、歴史的出来事、原料米、制度などについて、その本質を説明させる問題です。
- 「山廃について説明してください」
- 「セルレニン耐性酵母の特徴について説明してください」
- 「村米制度の概要と目的を説明してください」
このパターンのポイントは、単なる字面の意味だけでなく「定義」「歴史や誕生の背景」「製法上の特徴」「酒質や風味への影響」という4つの要素をバランスよく盛り込むことです。どれか1つの要素だけに偏ってしまうと、多角的な理解を示せなくなります。
たとえば製法だけを詳しく書いても、その製法によって生まれる味わいの特徴や誕生した背景が抜けていると、200字の密度が薄くなってしまいます。
パターン2:比較・違いの説明
似通った2つの概念、対照的な製法、地域による違いなどを対比して論述させる問題です。
- 「生酛と山廃の違いを説明してください」
- 「常圧蒸留と減圧蒸留の製法および酒質の違いを説明してください」
- 「黄麹と黒麹・白麹の特徴の違いを説明してください」
比較問題で注意すべき点は、一方の解説だけに文字数を使いすぎないことです。両者の共通点や前提を短く示したうえで、「Aは〇〇であるのに対し、Bは××である」という対比の形を明確に作ります。
「どこが違うのか」という比較の基準軸(作業工程、使用設備、温度、香気成分、味わいの傾向など)を2つか3つ設定し、それぞれの軸に沿って両者を並べて書くと、読み手にすっきりと伝わる文章になります。
パターン3:ペアリング・活用法の提案
テイスティング試験で出題された特定のお酒や、指定された酒質の銘柄に合わせて、相性のよい料理や提供方法を提案する実践的な問題です。
- 「供出された常圧蒸留の芋焼酎に合わせる料理と飲み方を提案し、その理由を述べてください」
- 「芳醇で酸味のしっかりした純米酒に合わせる料理と提供温度を提案してください」
ペアリングの記述では、抽象的な表現を避けることが鉄則です。「和食に合う」「肉料理によく合う」といった大まかな書き方ではなく、「豚の角煮」「サバの味噌煮」のように具体的な料理名を明記します。
さらに、「なぜその料理と合うのか」をペアリングの基本理論に基づいて説明します。味の濃淡を揃える「同調」、お酒の酸味が料理の脂っこさを洗い流す「ウォッシュ効果」、料理の旨味とお酒のアミノ酸が引き立て合う「補完・相乗効果」など、組み合わせの根拠を一言添えることで説得力が格段に高まります。提供する温度帯や酒器の形状まで言及できれば、プロとしての提案力が伝わります。
200字で論理的にまとめる構成テンプレート
200字という文字数は、原稿用紙にして半ページ、一般的な日本語の文章で3〜4文程度です。余計な接続詞や修飾語を入れている余裕はありません。構成の型をあらかじめ頭に叩き込んでおき、パズルのようにキーワードをはめ込んでいく作業が効率的です。
基本の4ブロック構成
文章を組み立てる際は、合計200字以内となるよう以下の4つのブロック(40字/60字/60字/40字、計200字)を目安に配分します。
- 【結論・定義】(約40字):設問に対する直接の答えを最初に書きます。「〇〇とは、△△のことです。」と明快に言い切ります。
- 【製法・理由・背景】(約60字):その事象が生まれた背景や、製造技術上の特徴を説明します。「〜という背景から開発され、工程面では〜という特徴をもちます。」とつなげます。
- 【味わい・具体例・影響】(約60字):その結果としてお酒の香味や活用にどう影響しているかを記述します。「香味面では〜となり、〜のような酒質になります。」と具体化します。
- 【まとめ・意義】(約40字):現在における位置づけや重要性を添えて文章を締めくくります。「そのため、現代でも〜として重宝されています。」のように着地させます。
テンプレートを埋める際の注意点
もっとも重要なのは「結論を文頭に置くこと」です。背景や前置きからダラダラと書き始めてしまうと、もっとも伝えたい結論を書く前に文字数が尽きてしまいます。文頭に結論を置くことで、問いの趣旨を正しく捉えているかをひと目で確認できます。
また、一文が長くなりすぎないように意識しましょう。一文が80字を超えると主語と述語のねじれが起きやすくなり、論理的な関係が曖昧になります。一つの文章は40〜50字程度にとどめ、200字の枠の中に短めの文を3〜4つ並べるリズムを心がけると、読みやすく減点されにくい答案に仕上がります。
頻出テーマの解答例と解説
2025年度試験の出題テーマに沿って作成した、編集部オリジナルの練習用解答例(各200字以下)です。公式の模範解答ではありません。答案作成の練習や要素の確認例として活用してください。
解答例1:「山廃」についての解説
練習課題(2025年テーマ要旨):山廃の特徴、背景、味わいを200字以内で説明する(※2025年度の設問条件に料理ペアリングは含まれていません)。
編集部解答例 山廃は明治42年に嘉儀金一郎が開発した生酛系酒母です。重労働である山卸を廃止したため山卸廃止酛と呼ばれます。麹の酵素で米を溶かす技術を応用しています。育成に日数を要しますが、硝酸還元菌や乳酸菌の働きで雑菌を淘汰します。味わいは酸度が高く濃醇で、アミノ酸等の旨味が多く腰の強い酒質となり、熟成にも適します。
解説とポイント:
- 開発者(嘉儀金一郎)と開発年(明治42年)という歴史的事実を冒頭で押さえています。
- 「山卸を廃止した」「麹の酵素力で米を溶かす」という製法上の本質を明確に記述しています。
- 雑菌淘汰のプロセスと、味わい(高酸度、濃醇、熟成適性)まで過不足なく網羅しています。
- 歴史、製法、香味の3要素が均等に含まれており、偏りのない構成です。
解答例2:「GI東京島酒」についての解説
練習課題(2025年テーマ要旨):GI東京島酒の原料や製法、地域背景を200字以内で説明する。
編集部解答例 令和6年3月指定の地理的表示です。江戸末期に鹿児島から伊豆諸島へ焼酎製法が伝来しました。原料は国内産サツマイモか麦を主原料とし、麹には麦を用い、島内の水で仕込みます。単式蒸留機を用い、島内での発酵・蒸留・常温貯蔵・容器詰めが義務づけられています。麦麹の香ばしさと原料本来の風味が調和します。
解説とポイント:
- 指定時期(令和6年3月)と、江戸末期に鹿児島から焼酎製法が伝来した歴史的背景を押さえています。
- 国税庁の生産基準に準拠し、主原料(国内産サツマイモまたは麦)、麹(麦)、伊豆諸島島内の水、および島内製造義務(発酵・蒸留・常温貯蔵・容器詰め)を整理しています。
- サツマイモだけでなく麦焼酎も対象であることを踏まえ、麦麹の香ばしさと原料由来の風味が調和する特徴にまとめています。
解答例3:常圧蒸留の芋焼酎のペアリング提案
練習課題(2025年テーマ要旨):常圧蒸留の芋焼酎に合わせる料理・飲み方と理由を200字以内で提案する。
編集部解答例 料理は「豚の角煮」、飲み方は6対4の「お湯割り」を提案します。常圧蒸留特有の重厚な風味や甘みと、角煮の甘辛いタレや豚肉の脂のコクが同調します。お湯割りにすることでサツマイモの香気成分が引き立ち、温かさが口中の脂を心地よく流すウォッシュ効果を発揮するため、互いの味わいを引き立てます。
解説とポイント:
- 料理名として「豚の角煮」と具体的に提示しています。
- ペアリングの原理として「味の同調(甘辛ダレや脂のコクと焼酎の旨味)」を挙げています。
- 飲み方を「6対4のお湯割り」と温度や比率まで踏み込んで提案しています。
- 温めることで得られる香りの広がりと、脂を流すウォッシュ効果の双方を理由として述べています。
編集部の練習テーマ解説と解答例
教本の重要項目をもとに、編集部で作成した練習テーマの骨格と解答例を整理しました。詳細は最新の教本で確認してください。
セルレニン耐性酵母の特徴と意義
編集部解答例 セルレニン耐性酵母は抗生物質セルレニンへの耐性を持たせ、リンゴ様の芳香成分カプロン酸エチルを高生産するよう育種された酵母です。従来の協会酵母より華やかな吟醸香を生成し、酸度が低く仕上がります。代表例は協会1801号です。火入れ技術や低温流通の進歩で品質管理が確立し定着しています。
要点整理:
- 成分名:カプロン酸エチル(リンゴ様の香り)
- 特徴:低酸度、高香気
- 代表例:協会1801号
- 技術的克服:低温管理による香味維持
村米制度の仕組みとテロワール
編集部解答例 村米制度は酒造家と特定の酒米生産集落が直接契約を結ぶ取引制度です。明治20年代に兵庫県で発祥し山田錦の安定確保を目的に発展しました。土壌や気候差に基づき水田群が格付けされ、特A-a地区などの区分が維持されています。原料米の産地個性を重んじる日本のテロワールを象徴する仕組みです。
要点整理:
- 概要:酒造家と生産集落との直接契約制度
- 発祥:明治20年代、兵庫県
- 対象:山田錦の安定調達と品質向上
- 区分:特A地区(特A-a、特A-b)
- 現代的意義:日本の酒米におけるテロワールの具現化
泡盛の定義と伝統的製法
編集部解答例 泡盛は主にインディカ米を用い、黒麹菌による米麹のみで全麹仕込みを行い単式蒸留する本格焼酎でGI琉球に指定されています。黒麹菌の生成するクエン酸により温暖な沖縄でも醪を安全に管理できます。3年以上熟成したものは古酒と呼ばれ伝統的な仕次ぎにより芳醇な香りとコクを育みます。
要点整理:
- 原料と仕込み:インディカ米、黒麹菌、全麹仕込み(単式蒸留)
- 地域区分:GI琉球
- クエン酸の機能:温暖気候での雑菌汚染防止
- 熟成文化:3年以上で古酒(クース)、仕次ぎ技術
論述対策を進める4つのステップ

一次試験で蓄えた知識を、記述解答として出力できるようにするための学習計画例を紹介します。二次試験までの期間を使って、段階的に負荷を上げていきましょう。
ステップ1:教本の重要項目からキーワードを抽出する
教本を読みながら重要単語を眺めるだけでは、記述の力は身につきません。まずは教本を開き、重要項目ごとに「これだけは外せないキーワード」を3〜5個抜き出してメモする練習を行います。
例えば「生酛」であれば、「自然の乳酸菌」「硝酸還元菌」「山卸(酛摺り)」「半切桶」「濃厚で酸が高い」といった語句を素早く頭に浮かべられるようにします。キーワードが頭の中の引き出しに揃っていれば、本番で文章を組み立てる際に言葉に詰まるリスクを大幅に減らせます。
ステップ2:指定文字数(200字)でまとめる訓練を行う
抽出したキーワードを使って、実際に200字程度の文章を組み立てます。方眼紙や市販の原稿用紙を用意し、手書きで文字を埋める感覚を養うことが大切です。
パソコンやスマートフォンの入力と異なり、手書きでは文字の配分調整や消しゴムでの修正に物理的な時間がかかります。「1行20文字の用紙なら10行で200字」という視覚的な分量感を把握しておくと、どのあたりで具体例を挟み、どこからまとめに入ればよいかが感覚的に掴めるようになります。
ステップ3:タイマーを使って時間を計りながら書く
本番の制限時間は20分です。2025年実績の3問の場合、1問あたり約6分を目安にし、最後に見直す時間を残します。普段の練習でも必ずストップウォッチやスマートフォンのタイマーをセットして記述を行いましょう。
- 最初の1〜2分:設問を分析し、盛り込むべきキーワード3つを余白にメモする
- 次の3〜4分:テンプレートの型に沿って一気に鉛筆で清書する
- 最後の1分:誤字脱字がないか、主語と述語が一致しているか、指定文字数(200字以内)に収まっているかを見直す
この時間配分を守り、時間切れになったらその時点で何文字書けていたかを確認します。制限時間内に書き終える実戦感覚を養うことが、本番での動揺を防ぐ最大の準備になります。
ステップ4:酒質別のペアリングパターンを整理する
ペアリング問題は、その場でゼロから料理を考えていると時間があっという間に過ぎてしまいます。主要な酒質タイプごとに、相性のよい定番料理と提案理由のパターンを事前に準備しておきましょう。
| 酒質タイプ | 主な香気や味わいの特徴 | 相性のよい料理例 | ペアリングの理論的根拠 |
|---|---|---|---|
| 山廃・生酛純米 | 豊かな乳酸、高い酸度、アミノ酸のコク | 豚の角煮、サバの味噌煮、熟成チーズ | 乳酸や旨味成分の同調、脂っこさを酸が切る効果 |
| 吟醸・大吟醸(香り系) | カプロン酸エチルや酢酸イソアミルの華やかな芳香 | 白身魚のカルパッチョ、生春巻き、ハーブサラダ | フルーティーな香気と同調、軽やかな酸の調和 |
| 本醸造・低精白純米(辛口) | 穏やかな香り、すっきりしたキレ、軽快な後味 | 刺身(白身・イカ)、天ぷら、焼き鳥(塩) | 料理の繊細な風味を邪魔せず後味をすっきり切る |
| 常圧蒸留芋焼酎 | 原料由来の強い風味、ふくよかな甘み | 豚骨料理、黒豚の炭火焼き、うなぎの蒲焼き | 濃厚なタレや肉の脂の旨味と焼酎のコクの同調 |
| 減圧蒸留米・麦焼酎 | 軽快ですっきりした口当たり、澄んだ香り | アユの塩焼き、出汁巻き卵、冷しゃぶ | 料理の出汁の風味を引き立て、口中を爽快に保つ |
| 熟成古酒 | カラメル様やナッツ様の熟成香、複雑な酸と旨味 | うなぎの肝焼き、北京ダック、ブルーチーズ | メイラード反応由来の複雑香と濃厚なタレの同調 |

表にある組み合わせを頭に入れておくだけで、試験会場でどのようなお酒が提示されても、迷うことなく論理的なペアリングの文章を組み立てられるようになります。
よくある疑問と対策(Q&A)
受験生の多くが抱える疑問について、実戦的な観点から回答をまとめました。
Q. 合格ラインは何割程度ですか?
日本ソムリエ協会から論述試験の配点や合格基準点は公表されていません。テイスティング試験の結果と合わせて総合的に合否が判定されます。そのため「論述で何点取れば合格」という確実な数値はありませんが、白紙や極端に短い記述を避け、設問のキーワードを的確に網羅することが総合評価を安定させる基盤となります。
Q. 教本の丸暗記だけで対応できますか?
丸暗記した文章をそのまま書き出すだけでは対応が難しい設問が増えています。「一般の消費者に伝わる言葉で説明しなさい」「飲食の現場を想定して提案しなさい」といった、知識を現場でどう生かすかを問うニュアンスが含まれるためです。教本の内容を正確に理解したうえで、自分の言葉で分かりやすく噛み砕いて表現する練習を重ねてください。
Q. テイスティング試験のお酒と論述問題は連動しますか?
年度によって異なりますが、テイスティングで実際に供出されたお酒の特徴を踏まえて料理や提供方法を記述させる設問が出題される傾向があります。テイスティング試験の最中から、「このお酒は香りが華やかだから軽快な前菜に合わせよう」「酸とコクが強い山廃系だから温かい煮込み料理を提案しよう」といった視点をもっておくと、論述試験開始直後の構想が非常にスムーズになります。
まとめ|型を身につけて200字を書き切る
SAKE DIPLOMAの二次試験において、論述は短時間で知識の正確さと伝達力が試されるパートです。テイスティング対策に多くの時間を割きがちですが、論述試験も書き方の型とキーワードの準備をしておくことで、本番で安定した得点源にできます。
- 試験時間は20分、2025年実績は3問、各200字以内
- 構成は「結論」「製法・背景」「味わい・具体例」「まとめ」の順で組み立てる
- 1問あたり6〜7分の時間配分を手書き練習で体感しておく
- 主要な酒質と相性のよい料理のペアリング理由をストックしておく
まずは教本の重要用語を一つ選び、ストップウォッチを動かして200字で書いてみてください。実際に手を動かして書いた経験の積み重ねが、本番の20分間を冷静に乗り切る力につながります。
よくある質問
酒ディプロマの論述試験の形式は?
試験時間は20分です。2025年度は3問出題され、各200字以内での記述が求められました。問題数や指定字数は年度により変わる可能性があるため、問題用紙の指示を最優先に確認します。
酒ディプロマの論述試験は何割取れば合格できますか?
日本ソムリエ協会は設問別の採点ポイントを公表した実績がありますが、配点や合格基準点は非公開です。二次試験全体の総合評価として扱われるため、設問の条件を漏らさず指定字数内で要点を書くことが重要です。
酒ディプロマの論述対策はいつから始めるべきですか?
一次試験の学習時から用語の意味を200字程度で口頭要約できるようにしておくと定着が早くなります。記述の演習は一次試験終了後から集中的に行う計画が立てやすいですが、重要用語のキーワード整理は早めに進めておくと直前期の負担が減ります。
教本を丸暗記すれば論述試験に通りますか?
丸暗記した文章をそのまま書き出すだけでは十分とは言えません。「知識のないお客様に分かりやすく伝えられるか」という視点や、ペアリングの論理的な根拠が求められるため、暗記した知識を相手目線で200字に再構成する練習が必要です。
参考文献・情報源
- 一般社団法人日本ソムリエ協会(J.S.A.)公式サイト(2026年9月29日確認)
- J.S.A. SAKE DIPLOMA 認定試験概要(2026年9月29日確認)
- 国税庁 地理的表示「東京島酒」生産基準別紙(2026年9月29日確認)
- 2025年度SAKE DIPLOMA二次試験 採点ポイント再掲PDF(外部サイト)(2026年9月29日確認)
- J.S.A. SAKE DIPLOMA教本(第4版)
📝 更新履歴
- 2026年9月29日:2025年度過去問3テーマの出題内容と編集部解答例を追記。GI東京島酒の生産基準(国税庁公表)を反映し、採点基準の記載を整理
- 2026年9月17日:本文と関連情報を見直し、説明を整理
- 2026年1月4日:初版公開
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